生産目標と進捗を報告書から自動で表に変換。製造業のDX化

製造業向け チェックシート

紙の報告書からエクセルへ入力はもう終わりにしませんか?

あらゆるところでシステム化が進んでいますが意外にも製造業とシステムは相性が悪く、今でも紙によるチェックシートや点検シートを使うことが多いと聞きます。 事実お客様からのお問い合わせでも「紙を辞めたい」といったご相談を頂きます。 今回の記事は自動車部品製造業の生産管理室に勤務されている方(以降、A社)からのご相談をいただき、NipoPlusに「予定・実績表」という機能を追加したお話です。

A社では1ヶ月の製造目標を決め、それを稼働日で割って日毎の製造目標を作成しています。 日毎の目標が算出できたらそれをエクセルシートに記入して表を作っていました。 イメージとしては次のような構図のエクセルシートです。これが製造する製品の数だけ並んでいきます。

進捗管理に使用するエクセルシートの例。赤文字になると在庫が不足していると瞬時に把握できる
進捗管理に使用するエクセルシートの例。赤文字になると在庫が不足していると瞬時に把握できる
進捗管理に使用するエクセルシートの例。赤文字になると在庫が不足していると瞬時に把握できる

目標を定めたら現場から報告されてくる「実際の製造高」をエクセルの緑色で塗られたセルに入力していきます。 これが数百種類もあると思うと、聞いただけでゾッとします。

このようなエクセルによる管理は特に現場の管理者単位ではよく行われます。 基幹システムは下手にいじれないので、エクセルを使うケースが多いようです。

キャラクター

基幹システムとは別にエクセルで管理はよくある話

エクセルを否定するつもりはありません。エクセルは非常に柔軟で使い勝手がよく、ちょっとしたことを簡単に集計できる便利なツールです。 ただそれも限度があります。毎日紙の報告をエクセルに転記するのであればそれはもっと効率的なやり方があることを知るべきです。

生産数の報告をタブレット化し、生産目標と進捗をリアルタイムに管理可能に

A社からの相談はエクセルによる管理を自動化したいというものでした。 先に結論から書くと次のような生産・進捗の表を簡単に作成できるようになりました。 (アプリ内では「予定・実績表」という名称です)

進捗状況PCの画面 進捗状況

製造現場からタブレットで直接入力することでいままで手動で入力していた各製品の生産数を自動化できるようになりました。 上の表で言うところの赤枠で囲った行がそれに該当します。 マスクがけされた行には各日の生産目標を入力できます。曜日指定の一括入力なども使えます。 目標累積と実績累積で1ヶ月間のトータルの目標と実績が把握できます。 進捗がこの表の要で、どれだけ必要個数に過不足があるかを把握することができます。もし必要個数がたりない場合は朱色で表示します。 前月からの持ち越し在庫がある場合は「調整」の欄で入力することで前月在庫として再計算されます。

キャラクター

よく見ると最初のエクセル表とほぼ同じ形ですね(笑)

生産数と目標の進捗表は必要に応じて複数種類作成が可能です。切り替えもワンクリック。一度作れば何度でも呼び出せます。 また集計期間については基本的に月単位で行うことが前提ですが、週単位や15日単位など任意に変更することも可能です。

予定・実績表を作るPCの画面 予定・実績表を作る

予定実績表はそのデータをそのままCSVに出力することもできるので、エクセルなどの表計算ソフトで開き編集することも可能です。

生産数の進捗を管理するまでの流れを紹介

NipoPlusは日報やチェックシートなどの「報告書」を効率よく管理するためのWebアプリです。 今回の生産予定と進捗の管理はこの「報告書」データから必要なデータを抜き出して集計しているに過ぎません。 使い方を変えれば生産だけではなく、契約数の目標と実績、売上高の目標と実績など様々な形で利用が可能です。

その中でも今回は「製造業」にフォーカスを当て、いくつかの部品の生産数をタブレットから入力し、最終的に例示した予定実績表を作るまでの流れを見てみます。

報告書テンプレートを作り生産数をタブレットから入力できるようにする

まずは報告書の土台となるテンプレートを作成します。実際に製造現場の方が直接入力する画面になるので、できるだけシンプルでわかりやすいテンプレートを心がけます。 極論を言えば「A部品生産数」といった数値入力が1つあれば事足ります。基本は部品の種類に応じてテンプレートを作る方が良いです。

意識してほしいのは 製造現場の人が入力するということ。現場の作業員が負担を少なく入力できるのが理想です。 例として極端にシンプルなA部品の生産数報告書を作りました。生産数と備考しかありません。

報告書の作成画面PCの画面 報告書の作成画面

このテンプレートを複製して「B部品」「C部品」のテンプレートも作っておきます。現場の作業員は報告書を作成する際にこのテンプレートを選ぶ画面がありますが、 数が数百種類もあると探すのが大変です。タブレットごとに使えるテンプレートの種類をコントロールできるので、必要最小限のテンプレートにすることで 自身には不要な報告書テンプレートを隠すことができます。

テンプレートから必要な項目を選択して予定実績表を作成する

A部品とB部品とC部品の生産数と進捗を管理するために、それぞれのテンプレートから「生産数」を選択します。 1回づつクリックして予定実績表に項目を追加して行きます。

予定・実績表を作るPCの画面 予定・実績表を作る

作成画面上ではクリックしても追加されたかを見ることができません。実際の結果を見たい場合は「プレビュー」をクリックしてみてください。

あなたからのリクエストも随時受け付けています

今回ご紹介した「予定/実績表」はもともとNipoPlusには存在していない機能でしたが、A社からの要望により実装されました。 A社からのリクエストですがもちろんNipoPlusを利用いただいている他の企業様すべてがこの機能を使えるようになりました。

もしあなたの会社で「こんな集計機能がほしい」といったご要望があればいつでも遠慮なく問い合わせフォームからあなたの声をきかせてください。 リクエストは無償で対応しています。(予定/実績表も対価は頂いていません)

NipoPlus全体の利益になる機能であれば積極的にリクエストをお受けしています。 ぜひあなたの希望をお知らせください。

小さく初めて徐々に拡張していきましょう

システムを入れ替えるのは大掛かりな仕事になります。 特に基幹システムの入れ替えに関しては何日も掛けて入れ替えをするケースも存在します。 一方でNipoPlusは基幹システムではなく業務の補助ツールとして使うことを想定しています。 どなたでも手軽に始めることができるのでまずは試用してみてください。 必要な設備はインターネット回線と、1台のPC、そして複数のタブレットまたはスマートフォンがあれば十分です。 テンプレートを自分たちで作れるのでオーダーメイドシステムのように大規模なコストも掛かりません。月額1,800円〜利用が可能です。

製造業向け チェックシート
更新日: 2022/11/14